Story【前編】
光の粒子が舞う小径を抜けると、そこは「エルフの魔法店」。店内には、古代の秘術を記した書物、幻の花の精油、そして魔力を宿す宝石が所狭しと並ぶ。店を切り盛りするのは、リリアとメイ。双子の姉妹であり、魔法の才能を受け継ぐエルフの血を引く者たちだ。
リリアは知識に長け、いつも書物に囲まれた生活を送っている。彼女の手には、歴史を紐解く古文書が。一方のメイは、魔法の実践を愛し、店の隅々に漂う魔力を操ることに長けている。
今日は特別な日、二人が長い間探し求めていた、失われた呪文を解き明かす鍵となる古びた地図が、ひょんなことから手に入ったのだ。この地図が導くのは、遥か古の森の奥深く、伝説の魔法が眠る場所。姉妹の目は、期待と不安で揺れていた。
「メイ、これが真実なら…」リリアの声は震えていた。
メイは優しい微笑みで応える。「真実は、私たちの手で確かめるもの。夜明けと共に、冒険の旅に出かけよう。」
二人は夜を徹して地図を研究し、夜空に輝く星々が道しるべとなる。
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Story【後編】
夜が明け、朝露が輝く中、リリアとメイは旅立った。彼女たちの足元を照らすのは、朝日と共に目覚める魔法のランプ。森は彼女たちを歓迎するかのように、木々が道を開ける。
旅の途中、エルフたちが忘れ去りし古の呪文や、人間界に伝わる秘密の魔法について語り合う。彼女たちは、両世界の和平を願い、争いを避ける知恵を求めていた。
ついに、地図が示す場所に到達すると、そこには古代エルフの遺跡が広がっていた。蔦に覆われた石碑、ひっそりとたたずむ祭壇。姉妹は息を呑みながら、中心に置かれた謎のアーティファクトに手を伸ばす。
リリアが囁く。「これで、失われた魔法を取り戻せるかもしれないわ。」
メイは頷き、二人でアーティファクトに触れた瞬間、静寂の中に細やかな音が響き渡る。それは遠い昔、エルフたちが奏でたという幻の旋律。その音色は、新たな秘密を二人に囁いていた。
彼女たちの旅は終わりを告げることはなく、今も古代の魔法と共に、未知への探求を続けている。